紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>

2021年07月12日

紀南のおすすめ飲食店

コロナ禍が一段落したら紀南にぜひおいでください。
たくさんのおいしい食べ物・料理、おもしろい人たちが待っています。

夫婦で紀南に移り住んで4年の節目に、このリストを作成しました。
文末に添えた”方針”にも書きましたが、原則的にすべて実際に訪れた店です。ただ、コロナ禍による(営業時間や業態など)臨時変更についてはふれていません。

ジャンル別に連載します。第5回は洋食編です。
でもジャンル分けするのは難しいです。「ジャンル分けっていります?」と中村慎森なら言うでしょう。

ここに掲載する店は狭義の洋食店(純粋洋食と呼んでおきます)だけでなく、形はカフェでもガツンと洋風料理が食べられる店なども含まれていてすこぶる多様です。ただ、西欧の特定の国の料理をアイデンテティにしている店は前回(第4回)の西欧各国料理に掲載しています。また、パスタやピッツアが一推しの洋食店は次回のパスタ・ピッツア店編で紹介します。かなりむりくりのジャンル分けになりました。


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>     「るあん」


紀南のおすすめ飲食店 第5回 洋食

Aは神戸出身なので純粋洋食には思い入れが強いのです。
「もん」「一平」「伊藤」「末松」「ミヤコ」「金プラ」「御影公会堂」・・好みの優劣がつけられないほど旨い店がたくさんありましたから。
私以上の都会っ子であったKも、もちろん洋食は好きです。

これらの店を訪れる時、Aにとって常にビーフカツが選択肢の中心にあります。
”やっぱりビフカツやろ。そやけど財布事情が許さんからちょっと軽めにオムライス食べよか”などと。〜ビフカツはAにとって(幼少時の「不二家レストラン」以来)ソウルフードの一つなのです。

でも残念ながら紀南でビフカツを常時用意している店はみつかっていません。出会う日を楽しみにしています。ただし、紀南の洋食店もドミグラスソースの個性は豊かです。ですから洋食店に行く楽しみは十分にあります。このことは、いずれ西洋各国料理やエスニック料理へと外食文化のバラエティが広がる基礎にはなるのではないかと期待しています。





紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
田辺市「mobo」:
様々なジャンルの料理を作ることができる腕と進取の気性を持つ地元出身のオーナーシェフと、接客担当で酒に造詣が深い相棒の二人で営む。天井の高いハイセンスレトロな空間でゆっくり食事を楽しむことができる。カウンターの一枚板は必見。早くからコロナ対策に万全を期し、現在は客数を減らしコース料理の店になっている(そのため、予約がベター)が、本来は一杯やりながらシェフたちが繰り出すアイデア料理を楽しむためのアラカルトが楽しい。酒類も各種揃っていて希少。なおシェフの修行先がAには馴染みの「神戸精養軒」であったところに縁を感じる。田辺市街の高台の住宅地に位置する。写真はトリッパ。詳細記事→「mobo」


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
田辺市「キッチンペル」:
フレンチ家庭料理と称しているのでフランス料理店として掲載すべきかもしれない。店の内装や雰囲気も、パリの裏通りのビストロ 。でも、フレンチでなく”洋食”を食べたい客のためにランチにハンバーグやオムライスが用意されているのでここに書く。ここ2年ご無沙汰なので現況は不詳だが、温かくて活気があって美味しい店だった。小さな店なので駐車場はなく、真向かいの田辺市立図書館の駐車場に(低料金で)停めればいい。気軽にフランス料理の一片を味わうことのできる貴重な店。


田辺市「アラカルト」:
田辺市神島台。このあたりは大病院、公共施設、大公園、団地などが林立し飲食店も集中している地域。その一角に本店がある。パスタ料理が中心だが、とんかつや味噌汁も用意され、モダンな食堂といった雰囲気。ボリュームのわりに安価。味つけはやや濃いめ。人気が高いため落ち着かず、待ち時間や客席の密が気になる現状をどう考えるか。



紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
田辺市「ふらいぱん」:
「お料理ふらいぱん」。純粋洋食。田鶴(たづ)交差点は田辺市の交通要所の一つ。42号線を田辺ICから走りこの交差点で白浜方面に下ろうとすると左前方にフライパンのかわいい看板と建物が見える。ナビにしたがって少しクネクネ行くと、注意書きがたくさん貼られた入り口。うっとうしいと思わずに注意を守って席に着き注文すると、おいしい洋食が待っている。私はこの店のハンバーグが好きだ。また、どこの店だってそうだけれど黒板メニューには注目しよう。思いがけない魚種と出会えた時は嬉しい。詳細記事→「ふらいぱん」


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
白浜町「洋食ひかり」:
ホテル川九にほど近く、メインの道から一歩入った造成地内。私たちはプレオープン日に偶然行き、”関係者のみ”だったので振られ印象的な店。大分県で両親が営む同名の店出身で、当地の女性と一緒になって暖簾分け。大分の良い鶏良い肉を取り寄せて洋食屋をオープン。ボリュームたっぷり(Kはランチには多すぎると)の料理群を供する。グランメールチキンが名物。ソースなど味付けは甘いが、同じく甘め好きな紀南と親和性が高いのか、今ではすっかり定着。漬汁の多少で甘さが調節できるから私はとり天が好き。向かいには割烹「竹寶」。

詳細記事→「ひかり」




紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
白浜町「九十九」:
「ミルク&ビアホール九十九(つくも)」。”つくも”は元の料亭(現在は一戸貸し宿)の屋号。白良浜中央部の東側はかつて置屋(席)、料亭が並び芸妓が百人以上いた情緒あるエリアだった。現在のオーナーのセンスは一流で、この店のたたずまいも古い通りの中で目を引く。ぱっと見はカフェバーのようだし、カフェメシもメニューにあるのだが、ピッツア窯を活用した料理も各種用意していて料理人の腕も良いため、洋食の範疇に入れた。客層は比較的若いが、私たちは高齢者がズラリと参加して会食したことも。ある時は誕生日プレートを用意してもらった。本店は夜だけ営業。昼間は姉妹店の「豆の湯」で食事可。(カフェ部門参照)
詳細記事→「九十九」


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
龍神村「るあん」:
「Tofu &Botanical Kitchen Loin」。ジャンル分けが難しい龍神村の豆腐づくりの店。変化し続けているが、現在は豆腐を生かしたボタニカル料理が中心のコース料理を手頃な料金設定で出している。ずば抜けた研究熱心さ。地元の素材と豆腐を生かした料理はおいしいだけでなくとても美しい。前述「ピエン」のオステリア会ではシェフとともに厨房も担当している。冬季休業もあるなど営業日・曜日を確かめた上で予約を。シェフ夫婦は移住組。地元の豆腐屋を継業。いずれ継業して自らは移住する予定なのでぜひ今のうちに。白浜から80分。→「るあん」


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>

白浜町「バーリィ」:
地元「ナギサビール」直営のビアレストラン。千畳敷と三段壁の間。このビールは富田の水を仕込みに使い、非加熱・非濾過で樽・ボトル詰めするクラフトビール。レストランは11時からディナーまで長時間営業。ナギサビールを飲みながらビールに合うアラカルト(豊富)をいろいろ試したい。中辺路の山中でシンドラーさんが製造している良質のソーセージ、ベーコンが食べられる。詳細記事→「バーリィ」

紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
上富田町「茶楽」:
店名、インテリアは喫茶店だが”カフェとめし屋”をキャッチフレーズにしているのでここで取り上げる。2011.8の紀伊半島大水害の直後、私は和泉市の自宅から縁もゆかりもない紀南に見舞いに来た。交通途絶で目的の熊野方面には行けず、会津川や富田川の氾濫の傷跡を見て終わったのだが、富田川沿いで営業しているこの店を発見し、食事した。その後は時折。女性たちで運営している紀南らしい温かさが溢れる店でランチが豊富。定食の形をとった洋食メニューを美味しくいただいた。ハンバーグがホロホロと崩れるのがおもしろいが頼りなく感じる人もいるかも。詳細記事→「茶楽」


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
白浜町「FAB」:
白浜中心部によく目立つ黄色い建物。洋食全般に多種多様な献立が並ぶ。チーズケーキを中心としたデザートもドリンクもまた多様。パンプディングがあること、紅茶が各種あることがKには嬉しい。観光客にも地元民にも人気で、オリジナルな注文に応えている光景が微笑ましい。BGMはビートルズ。


紀南のおすすめ飲食店:第5回<洋食編>
白浜町「シーハトーブ」:
清流富田川右岸の河口付近、松林が並ぶ海岸に中(なか)集落がある。住民による手入れによって景観の風情が保たれている。その住宅の一角に店がある。ホテル阪神や京都都ホテルを勤め上げたシェフがUターンして2年前に古民家カフェを開いた。鉢植えの花が美しい。朝から開いていて、地元の霊泉を使ったコーヒーも良いが、昼時のカレーを目当ての客も来る。ホテルのカレーはこうだったなあ、としみじみ感じる上等のビーフカレー(マイルド)。店主夫婦のお人柄も暖かく、のんびり過ごすには最適。


田辺市「一刻」:
「イブ・ファーム」の隣。駐車場は共有。洋食ランチの評判が良いので行きたいが、ついつい隣の店のカツ丼に流れてしまい未訪問。ゆったりした時間にどうぞ、と店主は書いているのでそのつもりで伺いたい。→2021.7初訪問。意外に奥行きがあり、意外にモダンな内装。元はバーだったそうで、カウンターのハイチェアがアクセント。日替わりランチとステーキランチをいただいた。とても安定した味付けに思えた。




方針と注意書き
・私たちの店選択の基本方針は、まず美味しそうなところ。次になるべく安心な
材料を使っているところ。また、経営者たちが頑張ってるところ。そしてできるだけ地元民や
地元資本が経営する店に行き、ささやかながら地元にお金を払うことです。

・紀南とは和歌山県の南部です。熊野エリアも含みます。具体的には印南町以南となります。ただし、ここでは一部三重県や紀北に属する店も書いています。
・実地に訪問した飲食店等のリストです。
(ごく一部に未踏=未訪問だが必ず行
く予定の店があります。)
 
・ほとんどの店は夫婦で訪問しました。A(夫)が文を書き、K(妻)が
監修、補足、訂正しています。
 
・紙面の都合で住所など情報は最小限としました。この文をきっかけとし、詳細は各自で調べて下さい。

・同様の理由で不鮮明な(小サイズの)写真ばかりで申し訳ありません。
・詳細記事→店名になっていれば、それをクリックしていただければ別の詳しい記事とリンクできます。こちらでは写真も鮮明です。
・店には原則駐車場が有ります。無い場合はその旨書きます。
・コロナ禍による諸変更は逐一追跡できていませんし、言及していません。





同じカテゴリー(飲食店)の記事

Posted by gadogadojp at 20:00│Comments(0)飲食店グルメ
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。