ペンションイリオモテ
夕暮れの共有スペースと食堂
きょうご紹介するのは西表島の「ペンションイリオモテ」
(PENSION IRIOMOTE)。
西表島北端に近いトドマリ浜(トゥドゥマリ浜)の全5室の宿です。
この宿の特徴はたくさんあります。
たとえば心のこもった食事がうまい。〜でもこれは次号で紹介しましょう。
たとえば美しい庭に咲き乱れる花。
広い庭ではありませんが、南国の花々が楽しめます。
食堂から眺める瀟洒な中庭
奥様撮影
奥様撮影
初めて見たサンスベリアの花。いい匂い。:時季は7月末でした
たとえばその中庭のガジュマルの木。
なんでも西表島有数の大木だったそうですが、近年にその大半部分が倒壊したそうです。
それでも今なお立派な木です。
宿の庭にガジュマルがそびえるなど、憧れませんか?
なお、この木の向こう側にはレストラン『唐変木」が見えています。
たとえば鳥の声。
朝から夕方まで、宿にいながらいろいろな鳥のさえずりが聞こえます。
中でもリュウキュウアカショウビンの「キョロロロロー…」という特徴ある鳴声を聞くと、八重山に来た幸せを感じる私です。
その声は、この「ペンションイリオモテ」のHPを開くと聞こえます。
夏鳥です。寒い時季にはいません。
残念ながら今回はその姿を見ることはできなかったので、以前に石垣島米原で撮影した写真を代わりに掲載しておきます。
たとえばヤエヤマセマルハコガメ。
天然記念物に指定されているので、飼育することはできませんが、
この宿付近にはいつしか複数のセマルハコガメが棲み着いているので、
夕暮れ時には中庭にヒョコヒョコと姿を現します。
亀好きにはたまらない宿だと言えます。
見かけによらず気性が荒いともいいます。この顔からはなるほど、と思ってしまいます。:奥様撮影
妻の足に乗りました。小さい個体ほど恐れを知らないように見えます。天然記念物ですから、妻は触らずにされるがままになっていましたが、きっちり写真は撮影していました。
禁煙の宿です。
しかし、中庭のこのベンチでは喫煙できます。
部屋は中庭に沿って一列に並んでいます。
ですから出入り口から直接外にでることになります。
私たちはバストイレ無しの部屋に泊まりましたが、
付属している部屋もあります。
清掃等は行き届いています。
窓から見えるヤシの木が、バリ島を思い出させました。
のんびりできるいい宿と出会いました。
次回も泊まりたいと思います。
「ペンションイリオモテ」のHP
夕方になると、もちろん外壁にはヤールー(ヤモリ)がはりつき、チチチチと鳴いています。
入り口が目立ちません。駐車場は小道沿いに1〜2台のスペース。レンタカー利用の場合は、到着時にご主人と相談された方が良いかと思います。:奥様撮影
最後に、浜について少々。
宿の横の小道を3分も歩けば、悪名高きリゾートホテル「ニラカナイ(「星野リゾート リゾナーレ西表島」)」の近くを通って
トドマリ浜(月が浜)にたどり着きます。
トドマリ浜(トゥドゥマリ浜)
ここはウミガメの産卵地であり、信仰の浜でもあります。
独特の波音が響くパワースポットと言っても良いかもしれません。
最初にこの浜に足を踏み入れた時に私はこの浜の怒りを感じて、
早々に立ち去ることにしました。
それは私ごとき小さな存在への怒りではなく、
この地に立ったリゾートホテルによって傷ついた「神」の怒りだったと思います。
私は神秘主義者ではありませんので、
それはもしかして私の中の憤怒だったのかもしれませんが、
その経験を心配して、
妻はこれまでこの浜近くに宿泊することをためらっていました。
今回期が熟した気もして、ここ「ペンションイリオモテ」に宿泊したのですが、
妻は直前まで「宿を変えてもいいから」と心配してくれました。
でも幸い平気でした。
「神」の怒りが緩んだのか、それとも?
とはいえ、せっかくのこの美しい海を目前にして三泊しながら、
私はただ二回、それも短時間、
この浜に出ただけでした。
浜からリゾートホテルを眺めると、
やはり胸が痛むのです。
ちなみに「ペンションイリオモテ」のご主人は、
このリゾートホテルに今も抗議を続けておられます。
妻の撮影
次号では食事の紹介をします。
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