てだこ亭賛歌

2007年08月23日

てだこ亭賛歌

 「太陽(ティーダ)サラダ」 島野菜のサラダ〜温製です。この色見てよ!と言いたいのですが、実物よりくすんだ写真になりました。
  
 今はどんな食材も料理も美味しくいただく(例外があるじゃない、と奥様に指摘されそうですが)gadogadoですが、子どもの頃はひどい偏食児童でした。特に、淡白な野菜料理は苦手で、白菜や大根、茄子や青菜類などを、だしとしょうゆで煮たものは食べられませんでした。おひたしなど見るのもいやでした。冬瓜やずいきなど、人間の食べ物とは到底思えませんでした。キャベツやきゅうりも美味しくないから、いわゆる野菜サラダのある食卓は、『捨ててしまいたい』欲望と『それはいかんよ』と止める理性が葛藤する修羅場と化すのです。(甘えっ子に思われがちな偏食児童だって、そんな苦労を経験しているのだ。)
 そんな野菜嫌いの私が好んで、またはふつうに食べていた野菜は、セロリ/パセリ/ニンジン、そしてピーマンなど香りの強いものと、ぬか漬けの瓜くらいでした。
 大きくなると偏食は完璧になくなりましたが、身の回りの野菜類が急速に変化してしまいました。農薬まみれ、化学肥料生まれのハウス育ち。えぐいわりに味のない野菜が横行し、それは当然おいしくないから、私の野菜の摂取量はそれほど増えませんでした。

 さて、このてだこ亭さんの「太陽サラダ」は、ピーマン(パプリカ)やニンジンがふんだんに使われています。すべての野菜がほんもので、力強く、濃厚です。少々温めることでさらに野菜の味は活性化し、ただの野菜サラダではなくなります。これなら児童時代のgadogadopも喜んで食べたでしょう。えぐくて味のない野菜にげんなりしていた時代のgadogadoもさくさく食べたことでしょう。

 

てだこ亭賛歌

 「うにのシチリア風パスタ」 これも写真の色が少しくすんでしまいました。島うにがたっぷり。

 私がいままでに「うにのパスタ」を食べて美味いと感じた経験は、イタリアのシチリア島のタオルミーナのレストラン二軒でだけです。もう15年ほど前になりますか。
 中でも、店の名は忘れてしまいましたが、坂道の途中にあった小さなレストランのそれは、いまだに忘れられないお味です。
 あっさりさと濃厚さ。すがすがしさと官能。〜相反するような要素が両立した、いや、溶け合ったパスタ。
 (ちなみに、いかすみパスタも絶品でしたこの店は)
 日本では、いくつかの経験の結果、あきらめていました。『壱岐か利尻にでも行って、自分で料理するしかないかな、少しでも近いものを食べたいなら。』と夢想していただけでした。
 
 今回のてだこ亭訪問では、ウニパスタを食べたいとは思いましたが、上記の経験のせいでしょうか、(飯塚シェフや島ウニを信じていないわけではなかったのですが)、さほど積極的な気持ちにはなりませんでした。でも奥様が予約してくれたので、それなりに楽しみにしてうかがいました。ところが、一目見て、一口食べて、『わあーーっ』と甦りました、あのシチリアのパスタが。
 ウニの種類の違いでしょう。両者には微妙な違いがあります。シチリアの方がわずかに濃厚で、島ウニの方がわずかにすがすがしい。でも、両方とも本物です。まいりました。
 島の良い食材を見つけ、入手ルートを確保し、それに適切な料理をほどこして客にイタリアンを提供する・・ことにかけては、飯塚シェフの右に出る方はいないのではないでしょうか。
 
 さて大阪に帰り、ネット上で改めて飯塚さんの書かれたものを読んでいくと

「飯塚みどりのくわっち〜さびら」
http://okinawa.rik.ne.jp/contents/food/special/tedako/14/index.html

 驚きました。飯塚さんもタオルミーナ経験をしておられました!
 も、もしかして同じレストランだったかもしれませんね!
 あ〜びっくりした。


    続く


 



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Posted by gadogadojp at 18:59│Comments(0)グルメ
 
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