蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる

2011年05月28日

蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる



「四川料理 蘭梅 (ランメイ)」:泉佐野


四川(スーチュアン)という地域にはまだ足を踏み入れたことがありません。
その中心都市の一つ重慶は、
日本軍によって南京を追われた中国国民政府が首都を遷した都市です。
その後度重なる爆撃を受けて多数の死傷者が出た町、との記憶が(当時生まれてもいないのに)あり、
訪問するには日本人の私としてはかなり腹を据えていかないと、
という思いもあって、
旅行地の候補として今まで考えたこともありませんでした。

おまけに、四川は内陸中の内陸。
私の<天敵>、乾燥と冷涼な地域という思い込みがどこかにあったのです。


蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる

  四川省の風景:ウィキメディア・コモンズより引用:作者ASDFGHJ (talk)


でも先日、
涼しい四川でなぜ辛い料理が好まれるのだろうという長年の疑問を解こうと、
ふと思いついて四川省の気温や湿度をネット上で調べてみると、
在重慶日本国総領事館のサイト
に、成都のデータとして、
気候:亜熱帯性気候
年平均気温:成都市:16.3度
年間降水量:成都市:1028.2mm
平均湿度:成都市:75%
年間日照時間:成都市:928.4時間
という、『四川統計年鑑2009』のデータが記されていました。

亜熱帯気候?
年平均湿度75%?
(蒸し暑い夏のある大阪でももっと低いはず)

あっという間に私の浅はかな偏見と先入観は打ち砕かれました。

しかし考えてみれば、
TVの映像では、パンダは緑豊かな山で笹を食べていますよね。
稲作の盛んな盆地です。
すぐ南はトロピカルな雰囲気すら漂う雲南省。
知識の応用力が無かったことが暴露されてしまいました。

蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる




でもそれなら百も合点、二百も承知。
蒸し暑い気候では
四川料理(川菜 チュアンツァイ)のあの辛さが必要です。
唐辛子の火を吹く辛さと花椒(ホアジャオ)による麻痺が必要です。

疑問が氷解したところで、
泉佐野市の直球四川料理の店「蘭梅」で麻婆豆腐(マーボードーフ、マーポードウフ)をいただくことにしましょう。

この店ではこの三月、私(たち)の退職祝いを同僚が開いてくれました。
おいしい料理がこれでもかと円卓に並びました。
マーボードーフの本気さはその折に実証済みです。
でもその折にはもちろん、ブログ用の写真など撮影しておりません。
(ご主人は二胡を演奏してくださいました)

先日ひとりでランチをとりにでかけ、
細々と数枚の写真をゲットしてきましたので、ここで紹介させていただきます。


蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる




いただいたのは麻婆豆腐ランチ895円。
辛さが四段階選べます。
私は一番辛い「本場辛口」を注文してみました。


蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる



蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる




以上の二枚がセットの内容です。
一つだけ添えられた鶏から揚げがジューシーでいけます。
しかし本命はやはり麻婆豆腐。
どこまで辛いか心配もありましたが、
(味がわからなくなるのがイヤ)
首から上に汗をかく程度でした。
美味。
本気が嬉しい。

中国人のご夫婦が運営されているこの店は、
店名が奥様の名前。

店の内装はいかにものしつらえ。
サービスもほどよく、家庭的ないい店です。

堺にも支店を出しておられますが、
どうか拡大に走らないよう、それだけはお願いしておきます。
そうなれば、
私たちはストレートに美味しい店をまたまた失ってしまうことになりますから。



蘭梅:直球麻婆豆腐で辛い痺れる




「四川料理 蘭梅 (ランメイ)」
072-463-1658
11:00~15:00、17:00~22:00
第1・第3月曜日定休
駐車場有り





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Posted by gadogadojp at 18:30│Comments(0)グルメ
 
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