白保の風景
2012年10月07日
石垣島の白保(しらほ)は、わたしたちには特別の場所です。
白保のおじいおばあの楽団「白百合クラブ」の映画やライブを大阪で見て一目惚れ、
白保出身の「新良幸人」さんや「大島保克」さんの歌が好きになり、
夫婦で初めてシュノーケルしたのは白保、そしてその日は偶然に「豊年祭」、
ずっと立ちっぱなしだったのに祭りが終わるまで見学してしまいました。
そして今夏、初めて白保で宿泊したその日は、これまた偶然に「豊年祭」。
白保の皆さんは、よそものの私たちにやさしく接してくださいました。
そして泊まった宿は居心地の良い「しらほハウス」。
おまけに、やはり大好きな島「波照間島」出身の人たちが作ったのが今の白保。
白保と私たちとは白い糸(笑)に結ばれているとしか思えません。
白保の浜は決してサラサラサンゴ砂の白い砂ばかりではありません。
琉球石灰岩のごつごつした石が露出したり磯があったり、草が繁ったり、干潮時にはアーサが露出したりします。
海に入れば確かにアオサンゴをはじめ美しい珊瑚礁が広がっているのですが、
むしろ『魚湧く海』としての豊かさを感じさせてくれます。
これは、轟川や宮良川を伝って海にたどり着く森の栄養のおかげも大きいと思うのです。
ただ、生活排水の流入が過剰になるととうぜん海は栄養過多になって汚れるし、
畑の拡大や白保空港の工事に起因する赤土の流出はサンゴのみならず海の生物に深刻な影響を与えるのはどなたもご存知の通り。
さんご石垣と赤瓦家、フクギ並木の続く風景は、白保からずいぶん消えてしまったと思われます。
白保で精力的な活動をしておられる「白保魚湧く海保全協会」が作成した「集落マップ」を見ると、現状が一目瞭然です。
とはいえ、上記の会は「ゆらてぃく憲章」を制定し、その中でたとえば『石垣、赤瓦家、福木を愛し、きれいな街並をつくります』と謳っているように、これからの新築家屋には一定の制約を設けて徐々に昔の白保を復活させようという試みも行われています。
白保集落には、石垣島には珍しく、下水道が完成しました。まだ接続している家庭は少ないようですが、白保の海を死なせないようにする努力は、一義的には地元民の肩にかかっていることは言うまでもありません。よろしくお願いします。
サンゴがすくすく育つことはこの街がもっと暮らしやすくなることであり、訪れる客も増えるということですから。
WWFサンゴ礁保護研究センターの施設「しらほサンゴ村」は、上記の「白保魚湧く海保全協会」とタイアップしながら、白保の海の環境保全に向けた活動をしておられます。白保に行かれる際にはぜひ一度立ち寄ってみてください。(水曜休館)
お別れに、今年の豊年祭(プーリィ)の写真を数枚掲載しておきます。
祭りの時期に観光に来られる際は、受付に志の金一封を奉納しておきましょう。
名物野ネズミ駆除ヘリコプター:撒かれた餅が私の頭に激突(笑)
凛々しい男の子たち
そうそう、祭りの日の昼間、集落内を散歩していた私に声をかけてくださったおばあ、
「ヤマトから来たね?」と尋ねたおばあ、あなたです、
きれいな服を着ておられたあなたです。
このブログに気付かれたら連絡して下さいね。
ちゃんとお顔のうつった写真をお送りしますから。
Posted by gadogadojp at 12:30│Comments(0)
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