旬家ばんちゃん:石垣白保の美味しい食事処
2014年01月11日
石垣島白保の新しい食堂「旬家ばんちゃん」は、
今回の八重山旅行の最大の収穫の一軒でした。
自宅一階を改造した店舗は清々しく、
カウンターを含めて20席余の客席の居心地はとても快く、
庭に出ればあの白保の海が木々を透かしてすぐそこに見えます。
奥様撮影
地元旬材を生かした料理は、出汁を効かせた本格派。
しかもその食材は、できるだけ安心なものを選んでおられるようです。
壁に生産者(食材供給元)のリストが貼り出してありました。
題して「本日の食材」。
大根、インゲンから黒糖、イカ、米までざっと20種。
仕入れ先の農家や店の名がわかります。
私は、都会でこういうリストを掲示することについて多少の疑問があります。
それは権威主義、利益第一主義と紙一重にみえることもしばしばですから。
また、店主の意気込みをそうあからさまにせず、結果で見せろよと思うからです。
店と料理自体で楽しませて欲しいと。
ただ、この「ばんちゃん」のように、地域密着型で生きて行こうとする店の場合、
むしろその<勇気>と<根気>を称揚したいと思います。
地元の仕入れ先を表示することには覚悟が必要なはずですから。
ご主人は石垣島の軽井沢ホテルで調理されていたと聞きました。
その頃から白保に住んでおられたということです。
住民としてのネットワークの賜物でもあるのでしょう。
もちろん、一見で訪れる私たちのような客に与える安心感も見逃せませんし。
「ばんちゃん」は夜の営業はありません。
地元白保の住民は夜は自宅で食べるでしょう。ですから、
<あさごはん>と<ひるごはん>、の二種類しかありませんが、
旬の食材をやさしい味付けでいただけるお店として、
旅行者にもチャンスがあればぜひ、とおすすめします。
和食をベースに、フレンチ等の技法を駆使されることもあるようです。
ある日のあさごはん〜味噌は自家製
あ、もう一つ必要な条件がありました。
旅行者にはチャンスだけでなく、時間の余裕が必要です。
あさごはんでは出汁巻き卵がメインになっているようですが、
当然作り置きはしませんから、
出来上がりまで相当の時間がかかります。
料理が運ばれてきてからも、
もう何だか八重山時間が流れている店ですので、
ついついゆっくりと食事をしてしまいます。
料理が早くなくなるのが惜しいとも思います。
食後には珈琲も飲みたくなるでしょう。
結果、私たちは朝食に80分ほどかけてしまいました。
この店を教えてくださった「しらほハウス」のご夫婦はもっと長居をしてしまったそうです。
店主夫婦(板東さん)の人柄も、店舗同様清々しく、
心地よい時間が過ごせたのです。
食器も地元産品にこだわっておられるようです。
上の写真の蟹の絵付けの茶碗は、石垣島北部「太朗窯」の作品。
年末の「石垣島やきもの祭り」には、太朗窯も出品されていたのですが、
わたしたちが市を訪れたとき、偶然「ばんちゃん」のご夫婦ともお会いしました。
デザートも手作りです。シフォンケーキ美味しゅうございました。
沖縄県石垣市白保13-1
0980-87-0813
国道から白保21号の通りを入って一番海寄りの右側
駐車場数台分あり
※集落内の交差点では一時停止を怠り無いようにお願いします。
8:30~15:00
不定休
Facebookに店のページがあります。
2015年、続編を書きました→「今度はひるごはん」
Posted by gadogadojp at 18:30│Comments(0)
│グルメ