市川屋珈琲:町屋珈琲店で珈琲とフルーツサンド
2016年07月03日
「市川屋珈琲」:京都五条坂下る
妻の撮影
京都の珈琲ががぜん楽しくなってきました。
この日も、ここ「市川屋珈琲」さんと「鳥ノ木珈琲」さんという自家焙煎珈琲店をはしご。
二軒とも応援したくなる店です。
店主たちの心意気がこもっているからです。
半世紀近く前には、美味しい珈琲は神戸でしか飲めないと思っていました。
ただ、京都の「イノダコーヒー」は大好きで、
東京の大学との往復の間、時々京都で途中下車して三条堺町で珈琲だけ飲んでいました。
などと思い出をたどっていますと、
そうそう、ここ「市川屋珈琲」のマスター市川さんは、「イノダコーヒー」で長年勤めておられたとのこと。
なんだか縁がつながった気持ちになります。
私の中だけのことですけれど(笑)
「市川屋珈琲」の店舗は東山区鐘鋳(かねい)町、渋谷(しぶたに)通沿いの角地です。
鐘鋳の名称が気になったので軽く調べると、秀吉による方広寺の巨鐘の鋳造炉がここにあったとか。
また、渋谷通(渋谷街道)は、山科と京都洛中を結ぶ重要な道路でしたし、
店のすぐそばの馬町あたりは、鎌倉時代に馬をここに集め、鎌倉に送った場所と言われます。
また、近年まではこの周辺に登り窯が立ち並び、京焼(清水焼)の窯元が軒を連ねていた土地柄。
ピンポイントの地点でちょっぴりさぐりを入れるだけで、
京都の歴史は次々と新たな貌を見せてくれます。
妻の撮影
そしてその歴史のなごりとして残っているのが、
いえ、こんにち歴史が再び命を得て復活したと感じられるのが
ここ「市川屋珈琲」です。
店舗は江戸時代に建造された町屋(家)を改装したものですし、
そもそもこの町屋にはマスターの祖父が住まわれ、窯元を営んでおられたとか。
マスター夫婦の中で縁がつながったのでしょうね。
当日は満席に近い状態で、また、メニューに店内撮影お断りの文字があったため、
この新しい役割という命を得た古い町屋内部の写真をここで紹介することはできませんが、
店に行かれてご自身の目で味わっていただければと思います。
暖簾をくぐって玄関に足を踏み入れると、そこはみごとな三和土(土間)。
(三和土に焙煎機が置かれ、客席もあります。)
ですから客席のある板間に上がる時、無意識に靴を脱いでしまいました。
(土足のままで良いのです)
マスターの奥様に「まぎらわしくてすみません」などと謝罪されてかえって恐縮です。
(私の妻は土足のまま上がりました。夫婦にしてこの差は何だろう。)
空いていた席は渋谷通沿いを眺める三人がけカウンター。
この席も楽しいですが、次回はマスター夫婦の手際が見える奥のカウンター席に座りたいものです。
珈琲は三種。
妻は市川屋ブレンド、私は馬町ブレンド。
メニューに特徴が書かれていますので選ぶのは簡単です。
さすが美しい器に注がれて運ばれます。
二種の個性は異なりますが、ともに綺麗でコクのあるおいしさでした。
昼食どきでしたので、おめあてはフルーツサンド。
ですが二人とも同じにすると芸がないので、私はベーコンとみぶ菜のサンド。
ベーコンは素性の良いうまさでみぶ菜としっくり似合います。
フルーツサンドは季節で変わります。この日はいちじくとアンズ、キウィ。
ていねいに皮を処理されたいちじくは丁度良い甘み。
妻は、生クリームが甘くなくて良かった、と申しております。
私は、フルーツとパンとの縁をとりもつ役割を生クリームが立派に果たしていると感じました。
二皿頼んでも食べられたかも。
町屋店舗や器は目で
珈琲、サンドは味覚で
ご夫婦が目指す地点が実感できる佳いお店でした。
(それを実現できることがすごいのですよね)
この日は大福がありませんでした。
次回はぜひいただきたいものです。
075-748-1354
京都府京都市東山区鐘鋳町396-2
京阪電車清水五条駅徒歩15分
河井寛次郎記念館そば
9:00~18:00
火曜日、月末水曜日定休
駐車場無し(向かいにコインパーキング有り)
妻の撮影
京都の珈琲ががぜん楽しくなってきました。
この日も、ここ「市川屋珈琲」さんと「鳥ノ木珈琲」さんという自家焙煎珈琲店をはしご。
二軒とも応援したくなる店です。
店主たちの心意気がこもっているからです。
半世紀近く前には、美味しい珈琲は神戸でしか飲めないと思っていました。
ただ、京都の「イノダコーヒー」は大好きで、
東京の大学との往復の間、時々京都で途中下車して三条堺町で珈琲だけ飲んでいました。
などと思い出をたどっていますと、
そうそう、ここ「市川屋珈琲」のマスター市川さんは、「イノダコーヒー」で長年勤めておられたとのこと。
なんだか縁がつながった気持ちになります。
私の中だけのことですけれど(笑)
「市川屋珈琲」の店舗は東山区鐘鋳(かねい)町、渋谷(しぶたに)通沿いの角地です。
鐘鋳の名称が気になったので軽く調べると、秀吉による方広寺の巨鐘の鋳造炉がここにあったとか。
また、渋谷通(渋谷街道)は、山科と京都洛中を結ぶ重要な道路でしたし、
店のすぐそばの馬町あたりは、鎌倉時代に馬をここに集め、鎌倉に送った場所と言われます。
また、近年まではこの周辺に登り窯が立ち並び、京焼(清水焼)の窯元が軒を連ねていた土地柄。
ピンポイントの地点でちょっぴりさぐりを入れるだけで、
京都の歴史は次々と新たな貌を見せてくれます。
妻の撮影
そしてその歴史のなごりとして残っているのが、
いえ、こんにち歴史が再び命を得て復活したと感じられるのが
ここ「市川屋珈琲」です。
店舗は江戸時代に建造された町屋(家)を改装したものですし、
そもそもこの町屋にはマスターの祖父が住まわれ、窯元を営んでおられたとか。
マスター夫婦の中で縁がつながったのでしょうね。
当日は満席に近い状態で、また、メニューに店内撮影お断りの文字があったため、
この新しい役割という命を得た古い町屋内部の写真をここで紹介することはできませんが、
店に行かれてご自身の目で味わっていただければと思います。
暖簾をくぐって玄関に足を踏み入れると、そこはみごとな三和土(土間)。
(三和土に焙煎機が置かれ、客席もあります。)
ですから客席のある板間に上がる時、無意識に靴を脱いでしまいました。
(土足のままで良いのです)
マスターの奥様に「まぎらわしくてすみません」などと謝罪されてかえって恐縮です。
(私の妻は土足のまま上がりました。夫婦にしてこの差は何だろう。)
空いていた席は渋谷通沿いを眺める三人がけカウンター。
この席も楽しいですが、次回はマスター夫婦の手際が見える奥のカウンター席に座りたいものです。
珈琲は三種。
妻は市川屋ブレンド、私は馬町ブレンド。
メニューに特徴が書かれていますので選ぶのは簡単です。
さすが美しい器に注がれて運ばれます。
二種の個性は異なりますが、ともに綺麗でコクのあるおいしさでした。
昼食どきでしたので、おめあてはフルーツサンド。
ですが二人とも同じにすると芸がないので、私はベーコンとみぶ菜のサンド。
ベーコンは素性の良いうまさでみぶ菜としっくり似合います。
フルーツサンドは季節で変わります。この日はいちじくとアンズ、キウィ。
ていねいに皮を処理されたいちじくは丁度良い甘み。
妻は、生クリームが甘くなくて良かった、と申しております。
私は、フルーツとパンとの縁をとりもつ役割を生クリームが立派に果たしていると感じました。
二皿頼んでも食べられたかも。
町屋店舗や器は目で
珈琲、サンドは味覚で
ご夫婦が目指す地点が実感できる佳いお店でした。
(それを実現できることがすごいのですよね)
この日は大福がありませんでした。
次回はぜひいただきたいものです。
075-748-1354
京都府京都市東山区鐘鋳町396-2
京阪電車清水五条駅徒歩15分
河井寛次郎記念館そば
9:00~18:00
火曜日、月末水曜日定休
駐車場無し(向かいにコインパーキング有り)
Posted by gadogadojp at 12:00│Comments(0)
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