辻の遊郭跡:「旅の宿らくちん」その1
2010年08月11日
「旅の宿 らくちん」
この宿を見つけたのは奥様でした。
旅行前、HPなどで少し情報を集めますと、
俄然泊まりたくなりました。
宿自体、ネットで見る限りそそられる雰囲気でしたが、泊まってみなければわからないこともあります。
それよりもまず私を捉えたのは、住所が<辻>だったことです。
かつて辻の街には遊郭があって、
やんばるその他の貧しい家庭の子女がここで年季奉公し、
故郷の親にその姿を見せられる唯一の機会がジュリ馬という祭りであったなどと、
漫画「美童物語(みやらびものがたり):比嘉慂著」等々で知ってからは、
この地に大きな関心を持っていたからでした。
実際にこの宿に泊まって朝夕ぶらりと散歩してみると、
いくつかの通りに集中して風俗店などが軒を連ねているのですが、
戦火に焼かれる前の風情はほとんど失われていて言葉に詰まる思いがしました。
ただ、その周囲は落ち着いた住宅地になっていて、
中心地も歓楽街としての騒々しさを感じさせません。
(歓楽街、風俗街として、これで良いのか、という議論はさておきます。)
それでも、
コンパクトデジカメをぶらさげているので、怪しまれないように観光客然として朝の散歩をしていると、
何人かのネエネエ(昔の)が、何かさがしてるの?と声をかけてくださるので、
大阪からです、かつての名残の建物とかありませんか、
などとのんびり会話もできました。
現実には遊郭時代を思い出させる建物はわずかしかありませんでしたが、
ジュリ(遊女)たちが参ったであろう祠などを見て、
往時に思いを馳せることのできた嬉しい時間が持てました。
辻の三文殊公園の頂上。かつてはここから海(現在の波の上ビーチ)がドンと見えたはず。
宿の詳細は次回にて
明朝に続きを
Posted by gadogadojp at 22:30│Comments(0)
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