ペンジョールが立ち並ぶ島バリ島
2011年08月22日
ペンジョール(penjor)はバリ島の各家の門口に立てられる竹の飾りです。
神々と共にご先祖様をお迎えするために立てられます。
しなやかなカーブを描いて通りに並ぶ様子を見ると、わたしはバリに来たことを実感します。
けれど年中立てられているわけではなく、ガルンガンなど特別な時期限定です。
ガルンガンとは何か、それはウブドの「アパ(apa!)情報センター」さんのサイトをご覧下さい。
わたしは運良く、これまでのバリ旅行ではほぼペンジョールを見ていますので、
わたしにとってペンジョールはバリ、特にウブドや農村地帯の象徴的風景になっています。
今年のガルンガンは、ウェンディーツアーさんのHPによると7月6日でした。
ペンジョールはその前日か前々日に掲げられます。
これまた上記「アパ(apa!)情報センター」サイトで学ぶと、ペンジョールはガルンガンから35日後にとりはずすそうです。
数え方が間違っていなければ、今年は8月10日になるとペンジョールが見えなくなったはずです。
私は8月7日に日本に戻ってきましたから、ちょうどいい時期にバリ島に旅行したことになります。
ペンジョールの正体は何でしょう。
山(アグン?)の象徴、龍の象徴などの説が有力だそうですが、
わたしがン十年前に初めて渡バリしたときには、何のためらいもなく稲穂だと思い込んだものでした。
過去撮影写真
もっとも、どういう説があるかなどの詮索は余所者の暇トークであって、本質的なことではありません。
バリ人に「この形は何?」と尋ねても、いろいろな答えが返ってくるのではないでしょうか。
重要なのは、
現地の人々が、ガルンガンやオダランの時期にはペンジョールを立てるものだと信じて、
前日には手作りして自分の家の入り口に立てているという事実に他なりません。
その存在を信じている人がいる限り、
<神>、<精霊>そして<先祖>は生き続けるのですから。
ただ間違いなく、ペンジョールは神々や先祖にとっての目印という役割を担っているのでしょう。
日本風に言えば神々の「憑り代(よりしろ)」ですね。
日本における先祖供養の「盆」では、迎え火をたいて目印にしますが、
悪霊跋扈する暗闇の道を歩いて戻る日本のご先祖様と違い、
バリでは、善なる神々と同様に、アグン山から飛んで来られるのでしょうか。
しかも明るい日中に?
だとすると天空に突き出すようなその姿の意図もわかります。
ただ、このペンジョール、
元は神々だけのために行われていたのではないでしょうか。
わずかな知識しかないわたしですが、
バリニーズたちはヒンドゥー寺院でしばしば先祖のための祈りを捧げ、祭礼も行っていると聞きます。
そのうえさらにガルンガンでも?
いえ、違う宗教体系の併存かもしれませんね。
これこそ余所者の暇トークでした。
過去撮影写真
Posted by gadogadojp at 18:30│Comments(0)
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