池田ラジウム鉱泉〜ラドンをいっぱい吸い込んで
2008年01月20日
gadogadoは温泉好きです。
国内旅行では、できれば温泉場の宿に泊まれないものかと検討します。
週末の近郊ドライブでも、立ち寄り湯はないかと地図でさがします。
秋冬には、三週間くらいゆっくり湯治できればいいなと夢想します。
温泉の魅力はさまざまですが、少なくとも現在の日本では、旅館の食事や自然環境等、直接泉質に関係ない要素も総合的にからんで魅力になっていますよね。最近は立ち寄り湯ファンが増えて、あるいは都会のスパも盛んになって、温泉の利用方法が広がってはおりますが、やはり行楽/観光としての温泉利用がメインなのでしょう。
ただ、海外では療養が中心の温泉場も多いと聞きますし、日本でもかつては農閑期の湯治がその最大の目的だったはずです。
立ち寄り湯まで含めると、gadogadoは相当数の温泉に我が身を沈めています。どの温泉がベストだったか、などと幼稚な一人遊びに興ずることもあります。
けれど、その時の身体が求める食べ物がおいしく感じられるように、その時の心身の健康状況に適した温泉が特に心地よいと感じるのならば、温泉の絶対的価値などはないのかもしれません。
それでも、身体を浴槽に沈めた時のあの快感が、いつまでたっても思い出せる泉質の温泉がいくつかあります。その内の一つが、この石見国の池田ラジウム鉱泉(池田ラヂウム鉱泉)の湯です。
宿の名は「放泉閣」 放射能の一種ラジウム含有量が6460マッヘと日本有数または日本一のところから名付けられたのでしょうが、谷間の一軒宿であるため、「池田ラジウム鉱泉」と呼ぶ方が通りが良いようです。
最近新館を増築されたので、単なる湯治療養宿を超えた設備に生まれ変わりました。たとえば一階のトイレは車椅子可能です。とはいえ、一泊二食で7000円(税込み)のリーズナブルさは変わりのない、小さな宿です。特別なサービスもありません。ほったらかしが心地よい、のんびりした風情がここの特長です。
新館には浴場が一つだけのようです。これを(宿泊客には)家族風呂として使うと説明がありました。新しい浴場はゆったりと六人は入れます。沸かし湯のために常時わたしてある重い木の蓋をはずすと、わずかに緑褐色に見える湯にはカルシウム分の結晶が浮かび、効かずに帰すものかオーラがでています。温泉が発する大量の気体(ラドン)を吸う為に新鮮な冷たい鉱泉を流し入れ、同時にボイラーのコックをひねれば、温かいままの湯につかり続けることができるしくみです。屋外には鉱泉のままの露天が設置されていますが、さすがに冬に入浴する気にはなりませんでした。
飲んでみると(飲用可)強い炭酸と少々苦味や塩味を感じる濃い味の湯質ですが、ラジウムの作用もあってか、いつまで入っていても心地よさが続きます。温泉によっては、熱や成分が体内で飽和状態になり、「もう我慢でけへん」と飛び出すように湯船をでる湯もありますが、ここ池田の湯は熱が体内に悪だまりせず温まる素晴らしい湯です。炭酸の気泡が身体につきますが、これもよいものです。
入浴後の身体は深夜にいたるまでまったく冷えることがありませんでした。
客室は二階のトイレ付きの部屋に通されました。小さめの和室が二間続きになっていて、一方にはこたつが、もう一方にはベッドが置かれていて、これには驚きました。ミニマムなトイレはウオシュレット。風呂上がりや食後に、このこじんまりした客室でこたつに入ってごろごろする快感は、高級旅館では味わえない快感です。布団を敷くために仲居さんがやってくることもないのですからなおさらです。
ただ、カメムシを数匹見つけて屋外に逃がす手間は余分でしたが(苦笑)。おそらく、干した布団にでもついた越冬カメムシでしょうが、部屋に漂うあの匂いはやはり御免です。(逃がすときに使ったティッシュ数枚をうっかり外に落としてしまいました。放泉閣さん、ごめんなさい。)
夕食(写真上左)は質素ながら心のこもった十分な量のものでした。豪華な料理は一切ありませんが、家庭料理の雰囲気が漂っていました。夕食時の客は私たちだけだったせいか、ロビー横のこたつ部屋で貸切状態でいただきました。大きめの音でTVがつけてあります。おそらくこれはサービス精神の賜物でしょう。ちなみにロビーにはソファがあり、インスタント珈琲とあつあつの紅茶がいつでも飲めるようになっています。これもありがたいサービスです。
朝食(写真上右)は食堂でいただきます。朝食中、隣の老人ホームのスタッフが厨房からでて行かれました。経営者は同じ方のようですので、もしかして宿とホームの食事作りを兼任しておられるのかもしれません。お年寄りと同じメニューがあったのかと想像すると、何となく楽しくなりました。
玄関を出ると、岩の間から三号源泉がちょろちょろと流れだしています。飲用にもっとも適した源泉です。付近の小さな水たまりをよく見ると、これも源泉がわずかに湧きだしているのでした。楽しくないですか?こんな宿。
「池田ラジウム鉱泉 放泉閣」
島根県大田市三瓶町池田2660-2
TEL.08548-3-2833
(バス停からは徒歩20分ほどかかります。駐車場あり。)
放射能土類食塩泉
源泉温度は17℃
効 能
(飲用)リウマチ、消化器、神経痛、慢性便秘など
(吸入)リウマチ、神経痛、慢性気管支炎など
(浴用)リウマチ、神経痛、高血圧、婦人病など
国内旅行では、できれば温泉場の宿に泊まれないものかと検討します。
週末の近郊ドライブでも、立ち寄り湯はないかと地図でさがします。
秋冬には、三週間くらいゆっくり湯治できればいいなと夢想します。
温泉の魅力はさまざまですが、少なくとも現在の日本では、旅館の食事や自然環境等、直接泉質に関係ない要素も総合的にからんで魅力になっていますよね。最近は立ち寄り湯ファンが増えて、あるいは都会のスパも盛んになって、温泉の利用方法が広がってはおりますが、やはり行楽/観光としての温泉利用がメインなのでしょう。
ただ、海外では療養が中心の温泉場も多いと聞きますし、日本でもかつては農閑期の湯治がその最大の目的だったはずです。
立ち寄り湯まで含めると、gadogadoは相当数の温泉に我が身を沈めています。どの温泉がベストだったか、などと幼稚な一人遊びに興ずることもあります。
けれど、その時の身体が求める食べ物がおいしく感じられるように、その時の心身の健康状況に適した温泉が特に心地よいと感じるのならば、温泉の絶対的価値などはないのかもしれません。
それでも、身体を浴槽に沈めた時のあの快感が、いつまでたっても思い出せる泉質の温泉がいくつかあります。その内の一つが、この石見国の池田ラジウム鉱泉(池田ラヂウム鉱泉)の湯です。
宿の名は「放泉閣」 放射能の一種ラジウム含有量が6460マッヘと日本有数または日本一のところから名付けられたのでしょうが、谷間の一軒宿であるため、「池田ラジウム鉱泉」と呼ぶ方が通りが良いようです。
最近新館を増築されたので、単なる湯治療養宿を超えた設備に生まれ変わりました。たとえば一階のトイレは車椅子可能です。とはいえ、一泊二食で7000円(税込み)のリーズナブルさは変わりのない、小さな宿です。特別なサービスもありません。ほったらかしが心地よい、のんびりした風情がここの特長です。
新館には浴場が一つだけのようです。これを(宿泊客には)家族風呂として使うと説明がありました。新しい浴場はゆったりと六人は入れます。沸かし湯のために常時わたしてある重い木の蓋をはずすと、わずかに緑褐色に見える湯にはカルシウム分の結晶が浮かび、効かずに帰すものかオーラがでています。温泉が発する大量の気体(ラドン)を吸う為に新鮮な冷たい鉱泉を流し入れ、同時にボイラーのコックをひねれば、温かいままの湯につかり続けることができるしくみです。屋外には鉱泉のままの露天が設置されていますが、さすがに冬に入浴する気にはなりませんでした。
飲んでみると(飲用可)強い炭酸と少々苦味や塩味を感じる濃い味の湯質ですが、ラジウムの作用もあってか、いつまで入っていても心地よさが続きます。温泉によっては、熱や成分が体内で飽和状態になり、「もう我慢でけへん」と飛び出すように湯船をでる湯もありますが、ここ池田の湯は熱が体内に悪だまりせず温まる素晴らしい湯です。炭酸の気泡が身体につきますが、これもよいものです。
入浴後の身体は深夜にいたるまでまったく冷えることがありませんでした。
客室は二階のトイレ付きの部屋に通されました。小さめの和室が二間続きになっていて、一方にはこたつが、もう一方にはベッドが置かれていて、これには驚きました。ミニマムなトイレはウオシュレット。風呂上がりや食後に、このこじんまりした客室でこたつに入ってごろごろする快感は、高級旅館では味わえない快感です。布団を敷くために仲居さんがやってくることもないのですからなおさらです。
ただ、カメムシを数匹見つけて屋外に逃がす手間は余分でしたが(苦笑)。おそらく、干した布団にでもついた越冬カメムシでしょうが、部屋に漂うあの匂いはやはり御免です。(逃がすときに使ったティッシュ数枚をうっかり外に落としてしまいました。放泉閣さん、ごめんなさい。)
夕食(写真上左)は質素ながら心のこもった十分な量のものでした。豪華な料理は一切ありませんが、家庭料理の雰囲気が漂っていました。夕食時の客は私たちだけだったせいか、ロビー横のこたつ部屋で貸切状態でいただきました。大きめの音でTVがつけてあります。おそらくこれはサービス精神の賜物でしょう。ちなみにロビーにはソファがあり、インスタント珈琲とあつあつの紅茶がいつでも飲めるようになっています。これもありがたいサービスです。
朝食(写真上右)は食堂でいただきます。朝食中、隣の老人ホームのスタッフが厨房からでて行かれました。経営者は同じ方のようですので、もしかして宿とホームの食事作りを兼任しておられるのかもしれません。お年寄りと同じメニューがあったのかと想像すると、何となく楽しくなりました。
玄関を出ると、岩の間から三号源泉がちょろちょろと流れだしています。飲用にもっとも適した源泉です。付近の小さな水たまりをよく見ると、これも源泉がわずかに湧きだしているのでした。楽しくないですか?こんな宿。
「池田ラジウム鉱泉 放泉閣」
島根県大田市三瓶町池田2660-2
TEL.08548-3-2833
(バス停からは徒歩20分ほどかかります。駐車場あり。)
放射能土類食塩泉
源泉温度は17℃
効 能
(飲用)リウマチ、消化器、神経痛、慢性便秘など
(吸入)リウマチ、神経痛、慢性気管支炎など
(浴用)リウマチ、神経痛、高血圧、婦人病など
Posted by gadogadojp at 00:45│Comments(2)
│旅行
この記事へのコメント
亀ちゃんさん、明日からですか。羨ましいです。
Posted by gadogadojp at 2016年08月06日 00:33
良いですね〜 僕も明日8/6から一泊予定ですがいってきます。以前日帰りで2回ほどいきましたが、しっかり湯治してまいります。
Posted by 亀ちゃん at 2016年08月05日 07:29