伊勢海老天丼：目でびっくり舌で満足：紀伊大島の樫野漁港
2019年06月23日
撮影は妻
ここは本州最南端の島、紀伊大島の北東沿岸の食堂です。
住所で書くと、和歌山県東牟婁郡串本町樫野（ひがしむろぐんくしもとちょうかしの）。
地図で大雑把に位置を示すと、こうなります。
1999年に完成したくしもと大橋によって、大島は本州と陸続きになりました。
googlemap
大島の東部は樫野といいます。トルコ軍艦遭難の地です。その地区の北側に漁港と釣りセンターがあり、食堂があります。この食堂で驚きの伊勢海老天丼が食べられるのです。
私は伊勢海老が大好物とは言えません。神戸〜大阪で人生の大部分を過ごしたため、伊勢志摩に小旅行に行く機会は多く、冬場の旅館の夕食では伊勢海老が定番でしたから、それなりに数はこなしています。伊勢海老は甘くておいしいのですが、和洋食ともにその甘さがやや単調に感じ、たくさん食べたくなることはありませんでした。（クルマエビの方が好き）
おまけに見かけや値段の割に可食部の歩留まりが良くありませんし。（いわゆる貧乏性というやつです）
撮影は妻
とは言え、天丼という食べ物は大好きです。また
「ZENゲストハウス好日庵」のオーナーからフェイスブックで紹介され、興味津々。他の方の写真を見てもビジュアルがなかなか。そんなこんなでいっぺん食べてみようと思い立ったわけです。
ま、もっとも、心の片隅に映画『南極料理人』の巨大な伊勢海老フライがチラチラしていたことは否定できませんが。
自宅から釣り公園までは無料高速を使って約70分ほどのドライブです。大島に渡り、おいしいパンが揃う店
「nagi」をすぎて4,5㎞、三叉路を右にとって樫野釣公園センター方向に進みます。集落内には細道もあるので注意して下ると、すぐに釣り公園に到着します。手前の駐車場は釣り客用、奥にレストラン用の駐車場があります。
今レストランと書きましたが、この外見・内実は私としては食堂と呼びたいです。スタッフの地元女性たちも、好意を込めておばちゃんたち、と呼びたい。こういう店が醸し出す安心感や信頼感は、大都会では得がたくなってしまった類のものです。
昼食には早い時刻の平日でした。先客は男性客一人。注文は伊勢海老ではなかったようです。お造り盛り合わせ・イカ御膳・マグロ漬け丼にも惹かれますが、ここはやはり伊勢海老天丼を注文します。夫婦で5600円の散財ですが、何、必ずリーズナブルだったと思うはずです、食べた後は。
運ばれてきた伊勢海老天丼には、写真で見ていたはずなのに、口がポカンと開いたままの気分でした。
いやはや。
庶民的なドンブリ飯の上に一匹丸ごとの伊勢海老が乗っかっている姿は、これまでの人生の常識が覆される思いでした。少し大げさですが（笑）。
味噌汁にも小ぶりとはいえ半身が浸かっています。
いやはや。
後は香の物、小鉢、そして地元産のキンカン甘露煮を使ったデザート。
では取り掛かりましょう。
身は半分に断たれ、二つの天ぷらになっています。これは食べやすい。甘いなあ。でも引き締まった甘さで、伊勢海老の新しい食べ方を知った思いでしたが、もしかすると、これまで食べた伊勢海老よりもっと新鮮（＝元気）だったのかもしれません。
知る人ぞ知る、和歌山県の伊勢海老の漁獲量は、三重県や千葉県に次いで第三位なのです。産地万歳。
殻も揚げてあります。薄い部分からバリバリとかじっていきます。エビはやはり殻が旨いですから。足も食べます。ヒゲも食べます。背中から頭の部分の殻の厚いところだけは残してしまいました。10年若かったら全部食べられたのかなあ。
味噌汁には、えびのミソも溶かされていてうれしいお味。
いやあ、堪能しました。
ビジュアルのゴージャス感だけでなく、エビ類の好きな方、天丼の好きな方にはお勧めできます。
ただし伊勢海老の漁期は限られています。
この
でもそれ以外の時期にも、春のサワラ、夏のアワビなど楽しみが待っています。
持ち帰り用の定置網鮮魚や干物などもうまそうです。
撮影は妻
「樫野釣公園センターレストラン」
釣り公園のホームページ
0735-65-0002
予約可
和歌山県東牟婁郡串本町樫野1021-13
10:00～16:00（LO15:30）
木曜日定休、年末年始の数日間も休業
駐車場あり
イセエビ丼は10月ごろから１月ごろまで。微妙な時期に行かれる場合は確認してからどうぞ。
Posted by gadogadojp at 22:00│Comments(0)
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