伊江島紀行〜その3:「ヌチドゥタカラの家」他
2013年01月27日
妻が撮影した、「ヌチドゥタカラの家」近くのハイビスカス
⑧「ヌチドゥタカラの家」
宿に着く前にもう少しレンタカーを走らせることにします。
最初の目的地は、港から遠くないはずの「ヌチドゥタカラ(命どぅ宝)の家」。
今回の沖縄旅行の直前に知り、どうしても行っておきたかった場所の一つです。
港から海沿いを東に進む県道225号線をしばらく進むと、伊江島青少年旅行村の手前に「反戦平和資料館 わびあいの里」との看板がありますからそれを右折。いきどまりの場所にこの「ヌチドゥタカラ(命どぅ宝)の家」が建ちます。手前に事務所がありますので、そこで入館料300円を支払います。
この資料館は、伊江島の反基地闘争の先頭を走ってこられた故阿波根昌鴻(あはごんしょうこう)氏の反戦の魂の詰まった場所です。
あらゆる資料があえて雑然と展示され、
戦争という行為の悲惨な混沌(カオス)が実感として伝わるような設定になっています。
いえ、私はそう思います。
伊江島の闘いについてまだ十分に学んでいない私は、
この資料館や阿波根氏、あるいは伊江島の皆さんの営為についてあさはかな知見を語ることはいたしません。
それはいずれまた、の機会に譲りたいと思います。
でもしかし、若い世代にはこの資料館を訪れ、見て、感じ、考えて欲しいと強く願います。
修学旅行生が増えたこの伊江島ですが、
この資料館を訪れる学校は最近減少している、と館長の謝花悦子さんのお話を聞きました。
時代の風潮/雰囲気にめげることなく、
学校の先生はぜひここに生徒を連れてきてくださるようお願いいたします。
銃創の穴、血のあとの残る衣服
⑨ワジー
西表島や与那国島のように(島総体としては)恵まれた島もありますが、
ほとんどの沖縄の離島では水事情が深刻な課題です。
ここ伊江島でも、今でこそ本部半島から海底水道管が通じていますが、
かつては島内のわずかな井戸に頼るか、
あるいは急崖を下ってこのワジー(湧出)の水を汲み上げるかしかありませんでした。
そういう場所に行き、その水を飲んでみる〜そうしたいと思いました。
車で下って行こうとしたのですが、あいにく通行止めになっていて、ワジーに近づくことはできませんでした。
今回の伊江島行きの中で残る悔いの一つになりました。
なお、現在は地下ダムなるものを作ろうとする大工事が行われています。
隙間の多い琉球石灰岩岩層それ自体に地下水を溜めようという計画です。
実現すれば、伊江島の農業には大きな朗報になるのでしょう。
ただし、ワジーの湧き水が激減する等、環境への影響が心配ではあります。
⑩宿「カーサ・ビエント」へ
予想外に時間をとってしまいました。
それだけ、伊江島には見所が多いということなのですが。
宿に向かう途中のタッチュー(グスク山)の姿がとても美しく感じられました。
撮影は妻です。
そのタッチューの麓の宿に到着したのはもう午後5時に近い時刻。
「カーサ・ビエント」の紹介は別項目で書きましたので、こちらでご覧下さい。
カーサ・ビエント:伊江島の宿〜その1
カーサ・ビエント:伊江島の宿〜その2
続く
Posted by gadogadojp at 18:30│Comments(0)
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